世界には紛争が満ち溢れている

日本国内にいると忘れがちになるが、世界規模で見れば現在でも紛争が絶えない。南アジア地域でもカシミール紛争など悩みの種は尽きない。紛争というと、国同士の争いを連想しがちであるが、内戦問題も深刻である。セイロンティーなどで知られるスリランカでは、ほんの10年ほど前まで内戦状態にあったということを忘れてはならない。

紛争の原因は何か?

ここで、発展途上国の紛争について、冷静に分析している人もいる。この考え方では、次のような要因が考えられる。

  1. 貧困
  2. 資源
  3. 強欲
  4. 一民族の支配
  5. 格差
(References)
ポール・ポースト, 山形浩生(訳),「戦争の経済学」, バジリコ, 2007年

このなかで、貧困はもちろん原因となるがそれだけではない。特に、資源に関する問題も強力な要因になる。映画「ブラッド・ダイヤモンド」の世界である。

新型コロナウィルス問題では、その不確実性により余裕がなければ目先の利益を考えがちである。そうなれば、将来計画などは隅に追いやられ、過激な考え方に傾くかもしれない。これは、上記要因で言えば、強欲につながる。もちろん、経済活動の制限による貧困や格差の拡大も考慮すれば、紛争が増える要因は増すことになる。

以上は途上国を想定しているが、先進国でも同様の構造があるのではないか。とりわけ、先の考え方でも特定の集団のみに利益が集中した場合には紛争の要因になり得ると指摘している。コロナ問題では、その影響は一律ではないだろう。つまり、一部は利益を得るが、多くは悪影響をうけると思われる。対立のエスカレートが心配だ。

願わくば、多くの人が冷静さを失わないことを・・・