ヘルツシュプルング-ラッセル図

ヘルツシュプルング-ラッセル図(H-R図)とは、デンマークの天文学者Ejnar Hertzsprung氏とアメリカの天文学者Henry Norris Russell氏がそれぞれ独立に提案した散布図です。縦軸には絶対等級(明るさ)、横軸はスペクトル型(表面温度)をとります。

そして、夜空に輝く星(恒星)をプロットしてみると…、主系列星、赤色巨星、白色矮星の3つのグループに分けれます。…恒星の進化を理解する上で、とても有効な図なのですが…、いわゆるクラスター分析ですね。

さて、天文学の教科書には必ずと言っていいほど載っている図なのですが、今回は全天で21個ある1等星(と太陽)をプロットしてみましょう。

先ずは、1等星と太陽のデータ一覧です。

名称英名バイエル
(日)
バイエル
(英)
絶対等級スペクトル型
1アークトゥルスArcturusうしかい座α星α Boo-0.3K1
2アクルックスAcruxみなみじゅうじ座α星α Cru-4.2B0
3アケルナルAchernarエリダヌス座α星α Eri-2.7B3
4アルタイルAltairわし座α星α Aql2.2A7
5アルデバランAldebaranおうし座α星α Tau-0.8K5
6アルファ・ケンタウリα Centauriケンタウルス座α星α Cen4.3G2
7アンタレスAntaresさそり座α星α Sco-5.2M1.5
8カノープスCanopusりゅうこつ座α星α Car-5.6F0
9カペラCapellaぎょしゃ座α星α Aur-0.5G5
10シリウスSiriusおおいぬ座α星α CMa1.4A1
11スピカSpicaおとめ座α星α Vir-3.4B1
12デネブDenebはくちょう座α星α Cyg-6.9A2
13ハダルHadarケンタウルス座β星β Cen-4.8B1
14フォーマルハウトFomalhautみなみのうお座α星α PsA1.8A3
15プロキオンProcyonこいぬ座α星α CMi2.8F5
16ベガVegaこと座α星α Lyr0.6A0
17ベテルギウスBetelgeuseオリオン座α星α Ori-5.5M1
18ポルックスPolluxふたご座β星β Gem1.0K0
19ミモザMimosaみなみじゅうじ座β星β Cru-3.4B0
20リゲルRigelオリオン座β星β Ori-7.0B8
21レグルスRegulusしし座α星α Leo-0.6B7
太陽Sun4.8G2

ここで、絶対等級については、数値が小さいほど明るい。また、スペクトル型については、O→B→A→F→G→K→Mの順に温度が低くなっていき、それぞれの分類内でさらに0から9に分けられ、9が最も温度が低い。今回は大きさも反映してみたが、最も大きなベテルギウスは太陽半径の900倍程度なので、厳密に描ききれない。悪しからず。